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Column

2018.07.26 SPECIAL ISSUE
No. 03 Meet the “Williamsburg&Co.”

Guests ATSUHIRO MIURA

元プロサッカー選手、サッカー解説者: 三浦 淳寛

業界で活躍をする著名人をゲストに迎える対談コラム「Meet the “Williamsburg&Co.” 」。
今回のゲストは、フリーキック・ブレ球の先駆者として名高い、元プロサッカー選手の三浦淳寛さんです。2018年2月よりヴィッセル神戸のスポーツダイレクター(SD)に就任。ワールドカップの最中、サッカーへの想い、サッカー選手のファッション事情について伺いました。

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―人生を変えた“サッカー”との出会い

ATSUHIRO MIURA(以下A.M): 生まれは埼玉県所沢市で、小学生の時には野球選手を目指して野球部に所属していました。

Williamsburg&Co.: サッカー部ではなかったんですか!?

A.M: ええ。家族みんな西武ライオンズの大ファンでして。あと僕に野球のセンスもあったんですよね。でもそれが、父親の仕事の関係で大分県に引っ越しをしたのがきっかけで、サッカー部に所属することになりました。サッカー部の先生に声をかけられたんですよ。
「日本一のチームを作りたい」と。毎晩家に来て、それも2週間くらい…本当に毎日来るんです(笑)

Williamsburg&Co.: 毎日はすごい…先生が淳さんに目を付けたきっかけは何だったんですかね。

A.M: その方は九州で有名なサッカーの先生で。僕は体育の授業で何をやっても一番できる、運動神経がとにかくよかった子だったので、目に入ったんだと思います。でも当時は、親も僕自身もプロ野球選手を目指したい想いがあって、最初は断っていました。
それでも本当に毎日来てくれたので、親もその情熱に気持ちが向いたのか、たしなむ程度にやってみようかという話になりました。それがサッカーを始めたきっかけで、小学校3年生くらいの時ですね。

―努力ができる才能

Williamsburg&Co.: てっきり幼少期からサッカーをされていたのかと思っていました。

A.M: そうそう。そのサッカー部の周りの子たちは1年生くらいでサッカーを始めていたレベルだったんですけど、当然僕よりは上手くて、それがもう悔しくって!!小学3年生の10月くらいにサッカーをはじめて、4年生になった頃には6年生にまざり、レギュラーになりました。

Williamsburg&Co.: 悔しさのバネが半端ないですね!

A.M: 当時、サッカーの才能はなかったけれど“努力をする才能”はありましたね。目標を絞って、味方にパスを出すキックだけは絶対上手くなってやろうと思って。家の駐車場の壁に向かって、練習後に毎日ボールを蹴りました。壁にはコケが付いていて、ボールが当たると綺麗に取れていくんです。それがすごく楽しくもなって。蹴って戻ってきたボールを両足でコントロールをして。しばらくするとコケがはがれていない箇所に向かってダイレクトに蹴って、そしたらいつの間にか、キックがすごく上手くなった。コントロールは今でも、現役選手より自身がありますよ!

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―考える才能

A.M: 何度も言っちゃいますけど、サッカーの才能は元からはなかったと思う。でもさっき言ったみたいな努力と、何をやったらこの人に勝てるのかっていう考える力というのもありましたね。高校は長崎県の国見高校(サッカー名門校)に行って、3年生の時にはレギュラーとして国立競技場で優勝したいという想いが当然あって。でもそういう想いを持った人がこの高校に集まっているわけで…その中でレギュラー勝ち取るには、何をやればいいのかを必死に考えました。

Williamsburg&Co.: 具体的に何をされたんですか?

A.M: 朝練習と昼間の筋トレ、部活は全員同じ練習をするじゃないですか。想いも努力も一緒では、卓越した差が開かないと思って、寝る時間を削って他の人よりもたくさん練習をしました。大体朝5時には起床して6時くらいには学校について、体育館の電気をつけての毎日。その限られた時間に、独自の徹底したテクニックの練習をして、本当に毎日続けた。何をすればいいか、どうすれば上手くなるのかという判断と自己分析を続けて考える努力が、子供の頃から長けていたのかもしれないです。

Williamsburg&Co.: 努力と考える才能、小学生の頃から継続されての今のご活躍なんでしょうね。

A.M: 考える作業は特に、今でもかなり時間をかけてます。引退して今は現役とは違う立ち位置ですけど、契約とか選手との向き合い方とか、このクラブはどうしたら無駄なく強くなっていくか?とか。その常に考えられる習慣は、子供の頃からやってきたことで、やはりすごく活きているなと感じる。SDの立場での話し方とか伝え方とかは特に気を使いますね。早口で言っても頭に入らない。間の取り方とか選手によっても性格が違うから、どういうことを話せば心に響くか?とか。

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―新たなポジション“スポーツダイレクター(SD)”としての活躍

Williamsburg&Co.: サッカーを引退したきっかけは、どういった考えからだったのでしょうか。

A.M: 将来Jリーグの監督になりたいと思ったからです。そのために時間をかけてライセンスを取得して、監督を目指して引退しました。でも新たなポジション“SD”に就任したことと自分がこの先、監督になる事とは別の考えなんです。今はSDの立ち位置として、監督をサポートしてクラブが強くなっていくためには何をすればいいのかを必死で考えています。

Williamsburg&Co.: イニエスタさんの選抜も…?

A.M: まず、彼から学ぶことがめちゃくちゃあります。彼は日本人と体系が変わらない、むしろ僕より小さいですからね。その選手が2m程のごつい世界選手たちを手玉に取って、飄々とやっている。ずっと前から日本は、スペイン・アルゼンチン・メキシコ、この3チームを参考にした方が良いと考えていた。本当に体型が変わらないしね。勝負するとしたらそういう観点からも参考にした方がいいと思っていて。
現役の時から将来監督をやる事が頭にあって、そうなった時、自分はどういうサッカーをやりたいのかを考えていて、携帯の中にずっとメモをしていました。これはどういうサッカーか、じゃあワールドカップはどうしたらいいのか?ドイツ人やフランス人などと比べて、身体も小さい日本人がフィジカルで勝負できるか?身体をすぐに大きくすることは絶対にできない。
だから、フィジカルで勝負するのではなく、日本人には日本人の特徴を活かしたサッカーを、僕はするべきだと思う。

Williamsburg&Co.: 淳さんが考える日本人の特徴とは?

A.M: 勤勉さだったり、チームワーク、結束力、あとは器用さだったり。それに持久力もあるなど、日本人にはたくさんの持ち味がある。それを「日本のサッカーはどんなサッカー?」と問われた時に、そういう特質をうまく活用したスタイルを築いて、誰もがイメージできるし言えるようにならなくてはいけない。
今、僕がヴィッセル神戸でやろうとしていることを、将来の日本代表も同じようにしてくれたらいいのにと思っています。

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― つかの間の休息

Williamsburg&Co.: 現在、本当にお忙しい生活だと思いますが、貴重な休日にどんなことをして過ごされるのか気になります。

A.M: 休日はありません!休みといっても仕事上、必ず電話がきますしね。選手時代の方が今よりも余裕があったかな…。
選手は自分のことを考えるのに時間を使う、自分との闘いで自分が準備する。今の僕は、チーム全体・選手・監督・会長と連携をとりながら考える習慣がついて回ると、正直、休みはほとんどないですね。

Williamsburg&Co.: もし時間がとれるとしたら?

A.M: 家族と過ごしたいですね。今は単身赴任で神戸に行っているので、たまにこっちに戻ってきて、妻や娘と会える家族の時間が何よりもほっとする。

Williamsburg&Co.: 奥様(元女子サッカー選手)のInstagramを拝見したのですが、娘さんととても仲良しですね。ダンスやスポーツもされているようですが。

A.M: もう、大好きです!かわいくってたまらない。僕もですが妻も運動神経がめちゃくちゃいいので、きっと我々よりも能力はすごいと思う。ゴルフもサッカーも本当に上手くて…それよりも、食べちゃいたいくらいかわいい!!

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Williamsburg&Co.: プライベートでの楽しみは?

A.M: 一番リラックスできるゴルフ。やはり勝負事が大好きですね。今はSDになって、自分との闘いで勝負をすることからは離れてしまって。ゴルフをやっている時は、自分との勝負で、スコアいくつだ、スイングはどうだ?とか、自分と向き合えていい時間ですね。あと、ゴルフの行き帰りにちょっとおしゃれしてとか。カートには乗らず、芝生の上を10kmくらい歩くんですが、良い空気を吸っておいしいランチを食べてっていう時間が充実感にもなります。

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― サッカー×ファッション

Williamsburg&Co.: 突然ですが、ファッションのこだわりを教えてください。

A.M: こだわりはもちろんありますね。やっぱりサッカー選手は腿やお尻が大きいんですけど、例えばテレビに出ると突然ボール蹴ってほしいとか要望がきたときに、自分に合ったパンツでないと脚が上がらなくて…。リフティングしてとかキックしてとか、本当に突然言われるんです。今日穿いている靴もこれならボールが蹴れます。革靴でつま先が上がっているやつはリフティングもできないしボールも蹴れないし、靴選びからパンツまで本当に重要ですね。

Williamsburg&Co.: 仕事のスタイルがファッションにも影響しますね。

A.M: 特にパンツはうるさいです。やはりサッカー選手は太腿やお尻が大きくなるので、シルエットにも気を使います。太さをうまくカバーしてくれるシルエット、尚且つ動きやすさが大事。もしリフティングできなかったら、三浦下手じゃんってなるしね(泣)

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Williamsburg&Co.: Williamsburg&Co.のトラウザーズも活躍していますか?

A.M: 今日穿いてますけど、結構伸びるんですよね。これは自分がいろいろお話して特別に作ってもらったので、言うことないです!
(Williamsburg&Co.:実は特注で淳さんスペシャルを作りました。)
でもちょっと…ボタン留めが面倒なときはあるかな。たまにトイレを我慢しちゃったりもして笑 でもこれがこだわりポイントなんですよね?

Williamsburg&Co.: そうなんです。たまにジッパーはないの?って言われちゃうんですけど、シリーズのモデルになったのがボタンフライで、1930年~40年代のトラウザーズにヒントを得て作っています。でも、作っといてなんですが…僕もたまに面倒くさいと感じます(笑)ジッパーの要望が増えてきたので、クラシックは継続しつつ、ジッパーシリーズも検討段階です。

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A.M: でも本当にその他は文句なしです。
生地は特別に選ばせてもらって、形も完璧だし。仕事上、契約とか大事なシーンが多いんですけど、スーツまでは必要ないといったシーンで大体穿かせてもらっています。今月もスペインに行きますし、ジャケパンスタイルにぴったりです!

Williamsburg&Co. : 淳さんの新たなステージに寄り添えるなんて光栄です。スペインお気をつけて!

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三浦 淳寛 (みうら あつひろ)

元プロサッカー選手。1994年:横浜フリューゲルス、1999年:横浜F・マリノスに加入し日本代表に選出。
2001年:東京ヴェルディ1969、2005年:ヴィッセル神戸、2007年:横浜FCへ移籍。
引退後はサッカー解説者・指導者を得て、2018年2月にヴィッセル神戸のスポーツダイレクターに就任。

撮影協力
HUGO DESNOYER(ユーゴ・デノワイエ)

東京都渋谷区恵比寿南3-4-16 アイトリアノン1・2F MAP
03-5725-2525 / OPEN 11:30 - CLOSE 23:00
(月曜日 定休日)
http://www.hugodesnoyer.jp/

三ツ星レストランのシェフが愛してやまないパリ屈指の高級精肉店。
その最高品質の“肉”を本場仕込みのフランス料理で提供。開放的な1Fはカウンター席に加え
精肉やシャルキュトリーなども販売。2Fはパリの雰囲気漂うダイニング。季節のアラカルトと
ソムリエ厳選ワインとのマリアージュが楽しめます。

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